所長挨拶

電磁波を使って「観る」ことから、社会の新たな価値の創造を導く

ICT(情報通信技術)を利活用して人類の新たな価値を創造するためには、我々を取り巻く環境から様々な現象や状況を観測・測定してデータ化し、サイバー空間上の情報に置き換えていく必要があります。

私たち電磁波研究所のミッションは、電磁波を用いてこの機能を実現していくことです。原子・分子レベルの現象から、我々が生活している空間、そして宇宙空間で起きている現象までを「観る」対象とし、得られた情報から実現象を可視化していくことや、社会を維持するための情報として提供することにも注力していきます。

そのために求められる研究には2つの側面があります。1つは、電磁波そのものの性質を熟知し、電磁波を使いこなすための研究です。これには、電磁波の発生・検出の技術に加え、伝搬、散乱、吸収についての知識も必要であり、レーダー装置や受信機の開発など工学的な側面をもった研究です。もう1つは、「観る」対象についての研究です。雲や雨などが対象であれば気象、宇宙が対象であれば地球物理、人間などの生体が対象であれば生物など、理学的な側面をもった研究です。

当研究所では、工学研究者と理学研究者の密なる連携により様々な「観る」に挑戦し、社会の新たな価値の創造を導きます。

平 和昌

研究所長

平 和昌(たいら・かずまさ)

平成3年、郵政省通信総合研究所(当時)に入所。移動通信の電波伝搬、通信方式の研究開発に従事。平成12年、通信・放送機構へ出向。電子機器のEMC、電磁波セキュリティに関する研究開発に従事。平成17年、総務省へ出向、情報通信国際戦略局技術政策課技術企画調整官。戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)のプログラムオフィサーとして制度の運営に従事。平成20年、独立行政法人情報通信研究機構総合企画部主任研究員、平成22年、同統括、平成23年、同社会還元促進部門長、平成24年、同ネットワークセキュリティ研究所長、平成28年4月から現職。博士(工学)。