2015年1月27日(火)

神戸市とのフェーズドアレイ気象レーダ等による観測データの利活用に関する覚書の締結について

NICTは、阪神・淡路大震災が発生し20年を迎える平成27年1月17日(土)に、神戸市とフェーズドアレイ気象レーダ等による観測データの利活用に関する覚書を締結し、同日開催された神戸市危機管理推進会議にて、電磁波計測研究所の井口所長が久元市長を始めとする市幹部の皆様に実証の概要説明を行いました。

NICTは、局地的大雨等による突発的局所的災害の軽減を目指し、フェーズドアレイ気象レーダとドップラーライダー等のセンサーを融合させた「フェーズドアレイ気象レーダ・ドップラーライダー融合システム(愛称PANDA: Phased Array weather radar and Doppler Lidar Network fusion DAta system)」を開発し、平成26年3月、未来ICT研究所(神戸市西区岩岡町)に設置しました。

写真:神戸市危機管理推進会議での概要説明 井口所長(中央奥)

神戸市危機管理推進会議での概要説明 井口所長(中央奥)

写真:神戸市西区に設置したPANDA

神戸市西区に設置したPANDA

NICTは、京都大学防災研究所などと共同開発するゲリラ豪雨の早期探知システム、車両や人の動静・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)情報などを用いた総合可視化システム等の実証を神戸市の協力の下で平成28年3月31日まで実施し、その有効性を検証する予定です。

図:神戸市における防災減災システム実証イメージ

神戸市における防災減災システム実証イメージ

【用語解説】

フェーズドアレイ気象レーダ
多数のアンテナ素子を配列し、それぞれの素子における送信及び受信電波の位相を制御することで、電子的にビーム方向を変えることができるレーダ。従来の気象レーダに用いられるパラボラアンテナを機械的に回転させるレーダと異なり、瞬間的にビーム方向を自由に変化させ、30秒で半径60キロ・高度14キロの範囲を観測する。
参照先: フェーズドアレイ気象レーダの研究開発(NICT NEWS 2013年1月号)
ドップラーライダー(LIDAR: LIght Detection And Ranging)
パルス状のレーザー光を大気中に送信し、大気分子や大気中浮遊微粒子(エアロゾル)、雲などからの反射光(後方散乱光)を受信し、送受信の時間差から散乱物質までの距離を計算する。ドップラーライダーは、ドップラーシフトによる受信光の周波数変化量も測定し、この周波数変化から風速を計測する。
参照先: ライダーによる大気計測(NICT NEWS 2014年4月号)