2018年12月12日(水)

NICT開発の評価手法が5Gシステムの人体防護に関する国内規制(情報通信審議会答申)に採用

2018年12月12日、総務省情報通信審議会から5Gシステムの人体防護に関する適合性評価方法が答申された。本答申には電磁環境研究室で研究開発してきた成果を元にした評価手法が採用され、この手法を使って適合性評価を行うことが明記されている。このことから、世界に先駆けてわが国でスタートする5Gシステムのサービスインの実現にNICTが貢献したと言える。

5Gシステムの人体防護に関する適合性評価方法では、携帯無線端末近傍の電力密度を正確に評価できるだけでなく、信頼性と簡便性に優れた手法であることが求められているが、5Gシステムで利用されるミリ波帯におけるアンテナの極近傍の電磁界強度を適切に測定する手法(図1)は、これまで確立されていなかった。そこで、電磁環境研究室の佐々木研究員を中心とする研究グループでは、電磁界を再構築するアルゴリズムを用いた測定手法を携帯無線端末の適合性評価に適用するための要件を明確化し、ミリ波帯の電磁界強度を適切に測定することが可能であることを実証した(図2)ことから、本答申に採用された。

一方、IECおよびIEEEにおいても5Gシステムの適合性評価方法の国際規格策定作業が進められており、佐々木研究員が国際エキスパートとしてこれらの作業に参加している。今後、NICT提案手法の効率や信頼性等のさらなる向上のための検討・改良を行い、それらの成果を国際標準化に提案することで、NICT手法が世界的なスタンダードとなることを目指す。

図1:NICT提案電力密度評価手法の概念図図2:NICT提案手法の検証実験例