2020年7月2日(木)

電子情報通信学会 環境電磁工学研究会「若手研究者発表会優秀賞」を受賞

当研究所電磁環境研究室の村上靖宜研究員は、令和2年7月2日(木)に開催された一般社団法人電子情報通信学会 環境電磁工学研究会において発表した内容が高く評価され、若手研究者発表会優秀賞を受賞した。

本賞は、環境電磁工学(EMC)に関する研究・開発の活性化を目的として、33歳未満の若手研究者による発表を対象として毎年7月に開催される研究会において、最も優れた内容の発表者に与えられるものであり、本年は全7件の発表の中から本発表のみが選出され受賞した。

本発表は、通常では到達しない領域に電波を到達させることが可能な電波散乱壁について、メタマテリアル構造を用いることで、従来よりも薄い散乱壁の設計に成功するとともに、極めて高速な設計手法も開発できたことを報告したものである。

今後の5Gサービスの拡大で利用が盛んになる28 GHz帯や、B5G(Beyond 5G)での利用が検討されている300 GHz帯などのミリ波帯の電波は、伝搬が光に近い直進性を有するため、電波が届かないエリアが生じ、良好な通信が行えなくなることが考えられる(下左図)。

そこで電磁環境研究室では、ミリ波帯における良好な電波環境を実現させるために、屋内の壁や天井に貼り付けることで様々な方向に電波を散乱させることができる“電波散乱壁”の開発を行っている。本発表では、28 GHz帯用の電波散乱壁を設計するにあたり、メタマテリアル構造を採用することで、従来開発してきた電波散乱壁と比較して半分以下の厚さ(厚さ2.5 mm → 1 mm)で実現できることを示すとともに、遺伝的アルゴリズムを採用することで、従来と比べて100分の1以下の時間で設計できる手法を提案した。

受賞日:
令和2年7月2日
受賞名:
一般社団法人電子情報通信学会 環境電磁工学研究会 若手研究者発表会優秀賞
受賞題目:
アレーアンテナ理論を応用した電波散乱壁の設計 ~メタマテリアルによる薄型化 ~
者:
村上靖宜、チャカロタイ ジェドヴィスノプ、藤井勝巳
通常の反射では届かない範囲にまで
電波を到達させられる電波散乱壁を開発
表彰状村上靖宜研究員